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『Weekly 血統リポート』
      2025年5月15日号発売中!

【コンテンツ】
■新馬・未勝利戦勝ち上がり馬(5月10日〜5月11日、28頭)の配合評価&9代分析表
■2歳・3歳特別レース出走馬配合評価一覧(あずさ賞)

価格=1,200円



 6月の2歳新馬戦開幕から日本ダービー開催までを1つのサイクルとして、毎週発行いたします。前週の2歳・3歳の新馬戦・未勝利戦勝ち馬評価と9代クロス馬分析表に加え、2歳・3歳特別レースが組まれている週には、その出走確定馬の配合評価一覧を収録します。

※6月以降の3歳未勝利戦勝ち馬については、短評を省略した評価データを掲載。また、3歳特別レースの評価掲載は日本ダービー開催週まで(3歳限定重賞レースは菊花賞まで)となります。

※変則開催の場合を除き、毎週木曜日の夜に販売を開始する予定です。
※商品内容や販売時期、価格等は変更になる可能性がありますので、ご了承ください。




新馬戦勝ち馬配合評価(簡易版)

現3歳世代の新馬戦は終了しました。




2歳・3歳重賞レース上位馬配合評価
(G1=5着、G2=3着、G3=2着まで)

NHKマイルカップ・G1・芝1600m

1着
パンジャタワー 牡
父タワーオブロンドン
母クラークスデール/ヴィクトワールピサ
評価 B 短〜中 芝○ ダ□
@□ A□ B□ C□ D○ E○ F□50 G□ H□ I□ J□ 日本適性□ 成長力□
Mr. Prospector5・6×5・5(中間断絶)を呼び水として、Northern Dancer5・6×6・6の系列ぐるみにより全体をリード。影響度数値CDBEとバランス良くまとめられた点が長所。惜しまれるのは欧米の血の連動にスムーズさを欠くことで、上位クラスでの決め手に不安はあるが、開花後の堅実性を秘めたスピード型配合馬。

2着
マジックサンズ 牡
父キズナ
母コナブリュワーズ/キングカメハメハ
評価 B マ〜中 芝○ ダ□
@□ A□ B□ C□ D○ E○ F□57 G□ H□ I□ J□ 日本適性□ 成長力□
サンデーサイレンス3×4(単一)を呼び水として、Bold Ruler6×6の系列ぐるみにより全体をリード。これにAlmahmoud、Native Dancerのスピードをアシスト。際立つ個性・迫力はないが、大きな不備を生じず、影響度数値FBBEと好バランスが保たれた点は見どころ。開花後は堅実な走りが期待できる芝マイル〜中距離型。

3着
チェルビアット 牝
父ロードカナロア
母キューティゴールド/フレンチデピュティ
評価 A マ〜中 芝○ ダ○
@○ A□ B□ C□ D□ E□ F○46 G○ H□ I□ J□ 日本適性□ 成長力□
Northern Dancer5・6・6・8×5・5(中間断絶)を呼び水として、Bold Ruler6・7×5の系列ぐるみにより全体をリード。4代目Sanctusの世代ズレは、全体のバランスを考えるとむしろ好都合。「46」という少ないクロス馬でシンプルにまとめられた点が見どころ。開花後は比較的堅実な芝・ダート兼用のマイル〜中距離型。

4着
モンドデラモーレ 牡
父ワールドエース
母ヒカルアモーレ/クロフネ
評価 B 中距離 芝○ ダ□
@□ A□ B□ C□ D○ E□ F△59 G○ H□ I□ J□ 日本適性□ 成長力□
Northern Dancer5・6×6、次いでHail to Reason5×7の系列ぐるみにより全体をリード。祖母の影響度数値は「0」だが、シンプルな異系形態を示しており、バランスはさほど崩れていない。見どころはTicinoをクロスさせ、父の持つドイツ系の血を能力形成に参加させたこと。開花後のしぶとさ・タフさを秘めた芝中距離型。

5着
ランスオブカオス 牡
父シルバーステート
母ハイドラン/ローエングリン
評価 C 中距離 芝○ ダ□
@○ A△ B□ C□ D□ E□ F□50 G□ H□ I□ J□ 日本適性□ 成長力□
サンデーサイレンス3×4の系列ぐるみにより全体をリード。これにTyrant−Bold Rulerのスピード、Nijinskyのスタミナをアシスト。近親度が強くシンプルさに欠けるため、ムラな面をみせることは予想され、硬い馬場での瞬発力も今一つ。とはいえ、主導の明確性を備え、血の質も良いため、きっちり仕上がった際の意外性は秘める。


京都新聞杯・G2・芝2200m

1着
ショウヘイ 牡
父サートゥルナーリア
母オーロトラジェ/オルフェーヴル
評価 C マ〜中 芝○ ダ□
@□ A△ B□ C□ D□ E□ F□56 G□ H□ I□ J□ 日本適性□ 成長力□
サンデーサイレンス4×4(中間断絶)を呼び水として、Nureyev6×5の系列ぐるみにより全体をリード。Mr. Prospector5×5(単一)の派生もありシンプルさに欠けるが、父の母シーザリオや祖母ミュージカルウェイのキーホースは押さえられている。平均ペースの芝マイル〜中距離戦に向き、好調期にしぶとい末脚発揮が可能。

2着
エムズ 牡
父ドゥラメンテ
母ライフフォーセール/Not for Sale
評価 B 中距離 芝○ ダ□
@□ A△ B□ C□ D○ E○ F△62 G○ H□ I□ J□ 日本適性□ 成長力□
Northern Dancer−Nearcticの系統により全体をリード。両者の位置に問題を残し、クロス馬の種類「62」と血の統一性にも欠けるため、上位クラスに入った際の決め手は今一つ。とはいえ、影響度数値BBBEと好バランスが保たれ、Hyperionを核とした血の流れも悪くない。開花後のしぶとさ・タフさを秘めた芝中距離タイプ。

3着
デルアヴァー 牡
父Frankel
母アムールブリエ/Smart Strike
評価 B 中距離 芝○ ダ○
@○ A△ B□ C□ D□ E□ F○47 G○ H□ I□ J□ 日本適性△ 成長力□
Mr. Prospector5×3は中間断絶で影響力はやや弱まっており、主導はSadler's Wells3×4の系列ぐるみ。近親度が強くシンプルさに欠けるため、硬い馬場での瞬発力勝負に不安は残る。とはいえ、生きている血の質やスピード・スタミナのバランスは良く、きっちり仕上がった際に中距離戦でしぶとい脚を使える芝・ダート兼用型。


by つきじ修治



メディア掲載情報
2024.04.21
『天才!のPOG青本 2024−2025』(メディアボーイ)が発売になりました。当事務所は「T理論の【配合学】新種牡馬スカウティング・レポート25」コーナー他を担当しています。



ペガサス・ビューロー(ペガサス血統研)のI理論評価基準


 ペガサス・ビューロー(ペガサス血統研)では、下記のとおりチェック項目を@〜Jに分類し、評価ランクを6段階で設定しています(なお、下部4項目は評価ランクに反映されない参考データです)。

@主導明確性
A位置・配置
B血の結合度
C血の集合力
D弱点・欠陥
E影響度バランス
F種類・数
G質・再現度
H流れ・統一性
Iスピード要素
Jスタミナ要素
----------------
■芝適性
■ダート適性
■日本適性
■成長力

 血統評価ランクの算定は、まず@〜Jの各項目を○、□、△で評価した上で、○=10ポイント、□=5ポイント、△=0ポイントとし、それらすべてのポイントを合計します。

評価ランクと合計ポイント(生産全馬の想定分布率)
Sランク= 80以上 (1%)
Aランク= 70〜75(6%)
Bランク= 60〜65(25%)
Cランク= 50〜55(40%)
Dランク= 40〜45(25%)
Eランク= 35以下 (3%)


≪近年の活躍馬の評価例≫

Ace Impact 牡
父Cracksman
母Absolutly Me/Anabaa Blue
評価ランク=
@主導明確性   ○
A位置・配置   △
B血の結合度   ○
C血の集合力   □
D弱点・欠陥   ○
E影響度バランス ○
F種類・数    □51
G質・再現度   ○
H流れ・統一性  □
Iスピード要素  ○
Jスタミナ要素  ○
-----------------------
■芝適性     ○
■ダート適性   □
■日本適性    △
■成長力     ○
距離適性=中〜長
《評価コメント》
 Northern Danzig5・5×4の系列ぐるみを主導として、これにNever Bendのスピード、Bustino〜Crepelloのスタミナをアシスト。生きている血の質は非常に高く、そして何より、Allegretta5×4(中間断絶)によりドイツ系など特殊な欧州系の血をまとめた点に妙味がある。近年の凱旋門賞馬の中でも特に優れた血統構成を示している。

イクイノックス 牡
父キタサンブラック
母シャトーブランシュ/キングヘイロー
評価ランク=
@主導明確性   ○
A位置・配置   □
B血の結合度   ○
C血の集合力   □
D弱点・欠陥   □
E影響度バランス □
F種類・数    □55
G質・再現度   ○
H流れ・統一性  □
Iスピード要素  □
Jスタミナ要素  □
-----------------------
■芝適性     ○
■ダート適性   □
■日本適性    △
■成長力     □
距離適性=中距離
《評価コメント》
 Halo4×4は中間断絶で影響力はやや弱く、全体をリードするのはNorthern Dancerクロスを伴うLyphard5・5×4。この主導は父の傾向を受け継ぐもので、さらにSir Ivor6×5の系列ぐるみによるスピード・スタミナアシストにも魅力がある。仕上げやすい内容ではないが、きっちり開花した際の意外性は十分に秘めている。